昆布料理研究家 岩佐優

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zoom RSS ブリヤ=サバラン

<<   作成日時 : 2014/07/01 19:09   >>

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年をとると、素材の味がようわかるようになった、
とおっしゃる方が結構いてはります。
これ、恐らくは、ものを食べる速度が遅くなるせいやと思います。
食べものの口中滞在時間が長くなる。
若い時分のように一気にものをお腹の中までほうり込まなくなる、
というよりも出来なくなる。
食べものがいつまでも口の中にあるから食べながら
いろいろな事を考えるようになる。
このうまさは何やろ、このものの、
どこを私はうまいと感じるのだろう、等々。
そやけどこの味がようわかるようになるというのは、
一体なんなのでしょうか。

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書店には、料理や食べものに関する本やガイドブックが氾濫しています。
そやけど、どんな本を読んでも、
つまりは書いている人がなにかを食べたその時に、
おいしかったと思った、
あるいは感じたというだけの話で、
それ以上の何ものでもありません。
食べものに託して上手に表現してはいるけれど、
ひるがえって、
その食べものがほんとうにおいしいかどうかという問題については、
つっこんだことは何一つ書かれていません。
何で書かないのか、
それはその時においしいと思ったということは、
動かしがたい事実なんであって、
他の人がそれに対して
どうこう言ったところで始まる話ではないからなのです。
すぐれた絵は料理に似ていると申します。
味わうことは出来ても、
説明することはできないからなのです。
あくまで、料理のおいしい、まずいというのは、
その人がその時に感じたという主観的な話にしかなりません。
かの有名なブリヤ=サバランがその
『味覚の生理学』の中でこう説き明かしてくれています。
ものを食べたりする時に、香りをかいで、
そして口に入れた時に味を感じます。
それは直接感覚とも呼ばれるべきものです。
その次に今度は呑み込もうとする時に、
口の中のものが鼻腔の真下にくると、
初めて一つの食べものの生じさせる感覚が完成されます。
ここで完全感覚というものが呼び起こされる。
で、
今度は呑み込んでしまってから初めて、
その今感じたことを判断して、
これはうまいんだと、
反省感覚がここで起こる。
つまり、

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これはどんな人でもよく味わって食べる以上は、
これら三つの感覚が引き続いて起こり、
うまいとかまずいとかいう結論に達するのであって、
この後ではどんな人がどんな異論を唱えようとも、
この時の感覚を是正することは絶対出来ないことなのです。
実際の話、お金がないときとか、
恋人が病気とか、
あるいは自分自身が体にどこか欠陥があるときなどには、
山海の珍味も色あせて見えるし、
それを十分に楽しんで食べることなど出来ないはずです。
楽しめないということは、
料理を食べるのに一番の敵なんですね。
そしてやっぱり一皿の料理に心から楽しみを覚えながら、
味わって食べていくことができる人が、
一番幸福をかみしめているわけなんですね。
と、いうことで、
年をとり素材の味がようわかるようになったというのは、
人生の最大の喜びを一皿の料理に感じているということなんでしょうか。

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